「３の倍数だけアホになる」という「世界のナベアツ」のギャグがある。
切羽詰った時に思いつきでやったんだろうなー。世が世なら絶対にウケないだろうなー。と思ってしまう。これは、「アンタかてアホやろ、ウチかてアホや。ほなサイナラ！」ってむかしハナ肇さんが云ってたモノの、間接的言い回しではないのか？つまり「見ているアンタ等のレベルに合わせて数を数えまひょか？」と云う、見ているほうをオチョクっているような。確かに視聴者とか観客はオチョクられたい、イジられたいと思うところが多分にある。芸人や有名人と身近になれたような錯覚。まあ、アホになって生きてみたい、そんな世知辛い世の中ですから・・・。

２～３年前に金沢近代美術館で藤田嗣治の「アッツ島玉砕」なる絵を見た。自らの血と涙で描いたかのような藤田渾身の作であることは、その絵の前に立つと理解できる。ソレを見ただけで６０兆の細胞が開くような感覚に襲われるのはボクだけか？終戦記念日にNHKで「レイテ決戦・生存者が語る地獄絵」を見た。「死ね！」と躊躇なく命令する人を多く作り出した日本軍部の狂気はどこからきたのか？それにしても、最近のテレビは人間の死体を平気で映し出すようになりましたなあ。今回は過去の映像であるにしても、レイテの島民は子供も女の人も放映されていたし。死体で。ちょっと前には長崎の原爆犠牲者が放映されていたし。死体で。実際の映像でなきゃ悲惨さは伝わらんという事なのか？視聴者の好奇心を満たすためなのか？ボクが感じるのは、そういった映像を見せられても藤田の絵のような魂をゆすぶる感覚にはならないと言うこと。記録映像であって、太古から争いを繰り返す人間のDNAに潜む記憶にはかなわないと言うこと。愚かな人により犠牲になった多くの人たちに合掌！

例年どおり、お盆に入ってしまうと暇になった。昔ほど、お盆前も忙しくはない。いわゆる盆暮れパーマが通用したのは１５～６年前までだろうか。こちらの身体のほうも昔の忙しさには付いて行けないけれど。昔は良かったと思うのは、何も仕事のほうばかりじゃない。個性的、自己主張を旗印に横柄に振舞うガキどもだ。否、成人を過ぎてもヒドイのでガキ大人もだ。「マジっすか？」が敬語だと思うなよっ！自分の無知さに胸を張るなっ！「ふ～ん。スゴイっすね。」って、ちっともスゴイって思っとらんだろっ！「っやべっ！」って年長者に向って使うかっ！・・・そういう訳でペニーレインはお盆中も営業しております。ってかっ？

義父（女房のお父さん）の葬儀が８月４日に行なわれた。10年ほど人工透析を受けていて、ここ５～６年は寝たきりの状態だった。それでも意識は最後まであったそうだ。義妹の結婚式が義父と話した最後となった。もう何年か前だ。争いごとが嫌いで、良い意味で商売人という人だった。いつも微笑みを忘れない。そのとおりの写真が遺影に使われていた。棺だけが運び込まれていないセレモニーホールに飾られた遺影を女房と二人でジッと見ていた。通夜の始まる３時間前である。「1日に亡くなって、２日は友引なので３日が通夜。そして４日が葬儀。８月２日の娘の誕生日を、父さん避けてくれたんだね。」と女房。最後まで気を使って逝った義父は７５歳だった。葬儀の日は奇しくも義父の父、女房のお祖父さんの命日であった。合掌。

昨日、お袋が入院している病院で夏祭が開かれた。病院職員関係者の方々は業務と平行してだから準備も含めて大変なご苦労であったろう。入院患者やその家族にとっては、こういうイベントが本当にありがたい。あらためて、頭が下がる思いです。盆踊りやカラオケなどの他に和太鼓の演奏があった。笛など鳴り物もあったので演奏といって良いだろう。和太鼓を叩くのは小学生から高校生までの２０人ほど。これは、「すばらしい！」のひと言。指導者の方たちはよく子供さんたちをまとめ上げました。和太鼓に限らず、こういった伝統芸能はこれからも継承されてほしいと切に願います。彼らの練習の成果が大きな祭りやイベントだけでなくこういった慰問の形をとっていることが嬉しい限りです。また、入院患者や老人ホームのお年寄りたちにとっても実演を間近で見られることは本当に有難いことだと思うのです。