東京国立博物館にダ・ビンチの「受胎告知」という絵が展示されている。今月１７日までイタリアのウフィツィー美術館から借りているものだ。イタリアの至宝といわれ、もう二度と日本はおろかイタリアから外に出ることは無いものだろうと言われている。見たいっ！…が美術館・博物館は月曜休み。「受胎告知」はダ・ビンチ以外にも描かれてはいる。岡山・大原美術館にあるエルグレゴのものは２度見に行った。エルグレゴのものはマリアが驚きと戸惑いの表情。ダ・ビンチのほうは・・・すましてるんだわコレが。本の写真で見る限りはね。恐るべしダ・ビンチの解釈。キリストの母ちゃんだもの、コレくらい度胸が据わっていなくちゃっ。・・・でも見に行けんのだわ。月曜休みは美容室も美術館も、美に携わるところの共通の休みでもあるのかな？

母が心筋梗塞で倒れて２年半が過ぎた。退院してからは１年１０ヶ月になる。いまだに車椅子の生活だ。親父が昨年の９月に逝ってから、母の居る実家と仕事場のある自分ちのピストン往復が毎日続く。それでも実の子として世間に親不孝ものとして見られたくないためか、毎日食料や生活消耗品などを運ぶ。親父が生きていた時（母が退院してからではあるが）やはり食料とかを運んでいた。親父は感謝を口にする人だった。「毎日わりぃなぁ。すまなんだ。ありがとう。」が口癖だった。母は…自分の身体が不自由なせいか、あまりそう云ったことを口に出さない。「ありがとっ」は最近言ってくれるのだが「子供だで、そうするのが当たり前」的に聞こえる「ありがとっ」だ。こう聞こえるのには理由がある。自分の息子（ボクだが）の誕生日を１０日あまり過ぎても一言もない。毎日顔を合わせているんだから、ひと言ぐらいなんか云ってもバチは当たらんぞ。そういう所に長男との差別が感じられる。母にとっては不確かな存在、それが次男のボクである。只単に母親との相性の問題かも知れないが・・・。

ＴＶで国会中継なんかを見ていると、「人間５０歳まででいいな」と思ってしまう。醜悪な答弁、見え隠れする自己保身。「良い国にするには経験が必要だ」と言ってたジジイの国会議員がいたけど、日本人で今の日本が本当に良い国だと言える奴は何人いるやら・・・。５０歳までという終わりが見えてたほうが、少なくとも国会議員に関しては醜い奴が減るとは思うが・・・。人間は利己的遺伝子のビークル（乗り物）にすぎないという人がいる。まるで遺伝子が意思を持ったかの言い方だが、生きているものの最小単位は細胞なのであるからして、遺伝子情報を持った細胞は存在するにしても・・・。とにかく、人間が生きていく意味とは無いような気がする。人間なんて地球にとっては要らないだろう。植物にとっても、他の動物にとっても人間なんて要らないだろう。では人間を必要とするものとは？人間自身に他ならない。地球上の他の生き物と同じ人間も一人では生きられない。お互いが生きていくためだけの存在理由。生きていく為だけの生きる意味。コレだけなんです。

♪アイスクリーム　アイスクリーム。アイスクリーム　私の恋人よ。あんまり長くほっておくと　お行儀が悪くなる♪２年前にお亡くなりになられた高田渡大先生の唄です。大先生は日本のフォークのさきがけとして後のフォークシンガーたちに多大な影響を与えられました。もっともそう思っているのはボク等マニアックなファンだけで本人はそんなこと少しも思っていなかったでしょう。ところが、先日「高田渡読本」なるものが発売されました。その中には２０人以上の大先生に影響を受けたミュージシャン等が、追憶の言葉を寄せているのです。あらためて５０代半ばで逝かれた高田渡大先生に黙祷。

店の前の植栽として植えてある「金糸梅（キンシバイ）」がようやく花をつけ始めた。きれいな黄色の花である。いつもは４月には花が咲き出すのに今年は遅い。コレは気候のせいじゃなくボクが枝打ちした時期に関係があるようだ。例年は１２月までに刈り取るようにしていたのだが、今回は１月の半ば過ぎに行なった。ウチのお客さんで花に詳しい人に聞いたら、どうやらソレが開花を遅らせた原因のようだ。金糸梅は土の中で年越し前から開花の準備をしていたらしい。ともあれ花が咲いてくれてホッとしている。植栽として植えてから１１年目の命をつなぐことが出来た。こうした喜びは年を経るごとに強くなっていくのだろう。